コトバを残す

今年は、コロナで身動きが取れなかったり、壁が多かったですが、大谷翔平選手に救われた年でした。一人の活躍が、明るい未来を感じさせるってすごいことですよね。

そんな大谷選手のことを「次元が違います。人間じゃないですね」と笑いながら言ったのが「平成の怪物」松坂大輔さんです。今年、現役生活に別れを告げました。

ご本人も話しておられましたが、とんでもない天国と、ありえないどん底を両方経験した現役時代でしたね。ノーヒッターで締めくくった甲子園の優勝。プロ入りすれば初散発初勝利で、その年最多勝。世紀末の予言になんだか暗い雰囲気が漂う1999年を明るい未来を感じる一年にしてくれました。

メジャーではいきなりワールドチャンピオンになり、翌年は18勝。しかしそこからはケガとの戦いでした。それまで毎日のように登場していたTVの画面から姿を消し、肉声を聞くことも極端に少なくなっていきました。しかし、松坂さんは記録や記憶だけでなく、ことばでも時代に存在感を示したと思います。

まだ格闘技界のことばだった「リベンジ」を、一気にメジャーにしたのも松坂。

注目のイチローとの対決を制し、「自信が確信に変わりました」と言い切ったことばは、松坂だからこそハマったことばです。

ことばで野球の面白さを伝えた野村克也さん。野村節を聞けなくなってしまった年に、教えを乞うた稲葉さんが五輪チャンピオン監督に。高津さんがスワローズを日本一にしました。

怪物を超えた超人類は、どんなことばを残してくれるでしょうか。おそらく意図して発することはないでしょうが、きっとこれから“残る”ことばを伝えてくれるんだろうと思います。

2021-12-12 | Posted in UncategorizedNo Comments » 

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